2011年5月11日水曜日

一歩前へ、新生活スタート 山元町で仮設住宅入居を支援

広報部のY.F.です。前回に引き続き、宮城県山元町での支援活動について報告します。
今回は51日に行った仮設住宅入居の支援についてです。

 山元町に仮設住宅が完成し、この日78世帯が入居することになりました。
この日HARUがあたった活動は、仮設住宅に設置される家電の
梱包を外して搬入したり、出たごみを分別し処理することでした。
家電には、冷蔵庫・洗濯機・炊飯ジャー・電気ポット・電子レンジ・
テレビなどがありました。重いものも多く、男性が搬入、
女性は梱包を外すという分担で作業を進めました。

 地元職員と自衛隊との懸命の共同作業の結果、仮設住宅への搬入は
午前中には終わり、午後からの入居に間に合いました。
自衛隊の方々の機敏な行動には感銘を受けました。

 午後から入居者の方が住宅に入ると、私たちは各々のお宅をまわり、
荷物を運んだり、引越に伴って出たごみを処分するお手伝いをしました。
部屋の中には避難所で支給されたとみられるカップラーメンや
衣類などの救援物資がありました。

 ある入居者の方は「狭いし、前の家みたいにはいかないけど、それでも
家は家だからね。避難所にいるより心が休まるし、これを一段落だと思って
頑張っていかなきゃね」とおっしゃっていました。

 子どものいるご家族も多かったようで、子どもたちが元気に自転車を
乗り回しながら仮設住宅の周りではしゃいでいる姿が印象的でした。
子ども同士、親同士で知り合いの方々も多かったようです。仮設住宅の前で
何人かで集まり「あなたはどこの番号の家に入居したの」などと
会話する姿も見られました。

 また、テレビがきちんと映るようにアンテナや設定を調整する必要が
ありました。その作業をしたHARUのメンバーは、「男の子がテレビの
チャンネルを替えて色々な番組をみながら嬉しそうにしていた。
喜んでくれているようで自分も嬉しくなった」と話していました。


 入居した方々の中には、ほっとした表情を浮かべている方、自衛隊や
救援物資を送ってくれた全国の方々に対して感謝の気持ちを口にする方がいました。
そのような言葉と表情から、前向きに進む元気をもらいました。

 しかし、これで全てが解決するわけではありません。
入居を希望しているけれど今回は入れなかった、という方もいらっしゃいます。
さきの入居した方も言われていたように、これをひとつの前進とみて、
少しずつ復興に向かっていくことが出来れば良いな、と思っています。

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東北大学地域復興プロジェクト"HARU"は、
東日本大震災からの復興支援・地域再生を目的として結成されたボランティア団体です。
現在は主に、仮設住宅での
支援活動をおこなっています。
東北大学の公認をいただいており、今後も地域に寄り添った活動を続けていく予定です。