2011年12月4日日曜日

香川大学における被災地学生報告会

HARU広報部の福本です。
去る10月29日に香川大学で行われた被災地学生発表会で報告活動を行いましたので、今回はそのことについてのご報告させていただきます。

この被災地学生報告会は、香川大学医学部有志によるチーム香川Studentsのメンバーにより企画・実行されたもので、震災ボランティアに参加した東北大学・福島大学・福島県立医科大学の学生7人が活動報告・今後への展望について発表しました。





東北大学からは、震災直後にHARUで活動した4人の学生が報告会に参加しました。


会場となった香川大学医学部講堂内










報告会では、被災直後の様子や対応、ボランティア活動の実際や反省点などについて、各々の立場から発表しました。
私自身は、HARUで行った4~5月の山元町支援をはじめとして、仙台市内での支援活動や七ヶ浜町での医療活動の随行について話しました。
同じ学生としての身でも、大学病院に留まり後方医療の支援をした者、車で避難所を回り物資の輸送を助けた者、大学病院の医師に随行し現地の医療支援に関わった者、仮設住宅に住んでいる子どもたちを対象に交流イベントを行った者など、様々な立場、色々な考えがあります。
それぞれの意見や思いを交わすことによって、新しく見えてくるものもあるということを、改めて思いました。
現地で活動を行おうとする者として、現状がどうなっているのか知り、これからどのように活動を行えば良いものになるのかを、これより先も長いスパンで考え続けていかなければならないと感じています。


また、私はそれと並行してもう一つ思うこともあります。
当時の現地を知る者として、私は被災地外の人にこそ伝えたいこともあるのです。
それは「自分で自分の身を守れるような心構えを常にしておいてほしい」ということです。
何が起こるか、それに対してどう対処することで安全に生きることができるかを知っておいてほしいのです。

もし、あなたが明日、予想もされなかった未曾有の大災害に遭ったらどうしますか?
何も心構えができていなければ、突然の出来事に驚いてしまい、的確な判断をするのは難しいと思います。(実際、私がそうでした。)

あなたの町に災害が起こったらどうなるでしょうか?イメージしてみてください。

何が起こる危険があるでしょうか。
今回のような大規模な津波の他にも、災害は多様な形をとります。建物等の倒壊、土砂災害、電車等の脱線、停電による交通の麻痺、公共交通機関の麻痺による帰宅困難…自分の身をまず守ることが大事です。
また、それが治まったらどうすればいいでしょうか。
どこに避難すべきか決まっていますか?家族・友人との連絡は?ライフラインが断絶していたら?緊急持ち出し袋は準備していますか?生活必需品の最低限度の貯め置きはありますか?

一度だけでもいいです。考えてみて下さい。知っておいてください。
現地に行くことがなくても、ボランティアをすることがなくても、ただ知っておくだけできっと何かの力になります。
いつか聞いた、いつか考えた、というそれだけでも、実際物事に対峙した時に全然違います。
私たち復興支援団体が広報活動をする理由の一つには、遠い未来に知らない場所で誰かの助けになってほしい、という想いがあります。



今回はそのような意味において、東北と四国という遠く離れた場所同士での交流を行うことができて良かったと思います。
この交流で得た絆を更に広くつなげ、少しでも多くの人に「もし、自分が災害に遭った場合どうするか」などについて少しでも考えてもらえたら、という期待を最後に述べて、今回の報告とさせていただきます。



















報告会後、集合写真
(香川大学 チーム香川Students、
東北大学・福島大学・福島県立医科大学・愛媛大学・徳島大学 各大学の医学生)







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東北大学地域復興プロジェクト"HARU"は、
東日本大震災からの復興支援・地域再生を目的として結成されたボランティア団体です。
現在は主に、仮設住宅での
支援活動をおこなっています。
東北大学の公認をいただいており、今後も地域に寄り添った活動を続けていく予定です。